６月１３日（土）に川崎・CLUB CITTA’で開催を予定していた「JUNE ROCK FESTIVAL 2020」は非常に無念ですが、開催を断念することとなりました。

「JUNE ROCK FESTIVAL」とは、私、三浦 ジュン（フジテレビ音楽番組プロデューサー）が「ライブハウスで、今、一番観て欲しいアーティスト」ばかりを集めるロックフェスです。昨年、僕は２３０本以上のライブに足を運び、そのうちライブハウスで１００本以上、フェス・サーキットイベントを３０本以上観させてもらいました。僕はロックンロールが大好きです。ライブハウスが大好きです。ロックフェスもサーキットイベントも大好きです。

特に僕が好きなのは「ライブが面白い」「ライブが魅力的」なアーティストが多く、みんなライブやフェスでは異常なくらいに人気があるのに、残念なことに、テレビの音楽番組ではその魅力をうまく伝えられませんでした。その状況を変えたくて、「JUNE ROCK FESTIVAL」を開催することとなりました。テレビを通じて多くの人に、ライブアーティストの魅力を伝えたい。そのためにはその魅力が１００％伝わる環境を作って、そこでアーティストには、テレビとか関係なくいつも通りのライブをしてもらい、その様子を収録して放送すればいいんだ、という考えがこのイベントの成り立ちでした。

３回目を迎えた「JUNE ROCK FESTIVAL」も最高のラインナップが揃いました。このメンツで行われるフェスは、面白くないわけがないし、「休むヒマがない！」とお客さんに怒られるんじゃないか…と、本気で心配しながらタイムテーブルを作るのが至福の時間でした。

ただ、緊急事態宣言が出て、「３密（密閉・密集・密接）を避けるように」と
言われてしまうと、このイベントはどうやっても成立しません…
もしかしたら、緊急事態宣言を受けて、日本中が外出を自粛した結果、６月になったら、もう少しコロナウイルスの状況も収束してきているかもしれません。それでも、「３密」が解除されることはおそらくないでしょう。

僕はこのイベントを開催する以上、出演アーティストには100％出し切ってもらいたいし、お客さんにも100％でぶつかってきてもらいたいです。それが「JUNE ROCK FESTIVAL」の魅力であり、このイベントを開催する意義だと、勝手ながら僕は思っています。アーティストもお客さんも100％出しきれない状況で、このイベントをやるくらいなら、やらない方がいい、という判断です。

お客さんがそれぞれ間隔をあけて観るとか、アーティストが客と距離をとってパフォーマンスをするとか、そんなやり方でもイベントを開催する方法を模索しましたが、アーティストとお客さん、そしてイベントに関わる全てのスタッフの安全を第一に考えて、断念することにしました。

まだ発表していないアーティストを含めて、僕は全員仲間だと勝手ながら思っています。だからこの先、それぞれのアーティストと必ずどこかで面白いことを共有するはずです。それが仕事なのかプライベートなのかはわかりませんが、必ず一緒に面白いことをしたいと思います。

その時を迎えるためにも、出演アーティストの皆さんも、イベントを楽しみにしているファンの皆さんも、イベントを制作するスタッフも、今は無理をせず、何よりも自分自身、自分の家族や愛する人、仲間たちの身体を大切にしてください。

「JUNE ROCK FESTIVAL」は次回開催するときも、必ず最高のイベントにすることを約束します。もし皆さんが「また遊びに行きたい」と思ってくれるように頑張ります。
皆さんの健康と平和、そしてロックンロールがライブハウスで楽しめる日常が
１日も早く戻ってくることを心より願っています。

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